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5月公演配役「豪華絢爛という」
さて今回
私が遣いました
夕霧に用いたかしらの
名称は
「傾城(けいせい)」。

数多ある芸妓、遊女の中でも
最高位の者だけが許される
「太夫」の称号。
この太夫か
それに匹敵する
格の高い遊女の役柄にのみ
使われます。

鬘(かつら)は
立兵庫(たてひょうご)
という髪型に櫛に簪(かんざし)、
笄(こうがい)を
これでもか、とばかりに
山のように挿す、
まさに
豪華絢爛という
四文字熟語を
絵で描いたような
かしらです。

「娘」や
「老け女形」など
普通のかしらとは違い
「丞相」や「ガブ」のように
限られた役だけに
使われますが、
この傾城がしら、
二つあるのを
ご存知でしょうか。

一つはこちら

8810.jpg
美しい!

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額に巻くのは病(やまい)鉢巻

8815.jpg
こちらは打ち掛け姿

8824.jpg
縫い取りは胡蝶に牡丹

8816.jpg
そして唐獅子(可愛い!)


そしてもう一つがこちら

0446.jpg
確かに違います

0445.jpg
こちらも打ち掛け姿で

0451.jpg
作者が違うのでしょうか?


この二つのかしらは
どちらも戦災後の
文楽を支えた
名匠大江巳之助さんの
手になる物。

豊松清十郎

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テーマ:豊松清十郎 - ジャンル:学問・文化・芸術

[2021/03/01 15:45] | あきらめず文楽一途 | トラックバック(0) | page top
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